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2016.06.18

中野ぷらぷら 地元に愛される「傘と履物の店『辻屋』」さん

東京もついに梅雨入り!
連日の雨や曇り空は正直言って憂鬱の一言で、外出もおっくうに…。
そんな梅雨のお散歩でも立ち寄りやすい、中野サンモール商店街にある名店、傘と履物の店「辻屋」さんへ行って、雨がちょっと好きになるような”こだわりの傘”の話を聞いてきました。

辻屋さんは昭和元年開業、今年で90年目を迎える中野の伝統ある傘屋さんです。
“傘と履物の店”とある通り、初めは下駄の販売を行うお店でした。
昔は雨が降ると足元を濡らさないように、高さのある下駄を履いていたそうで、必然的に下駄と傘がセットで販売されることになったのがはじまりだそうです。
現在お店には3000本以上の傘があり、400円のビニール傘から数万円以上の傘まで幅広く揃えています。
辻屋さんの3代目社長 稲橋秀郎さんは”アンブレラ・マスター”という傘のスペシャリストとして認定されており、販売だけではなく傘の修理等も相談にのって頂ける方です。
「”傘のことなら辻屋に来たら何とかなるんじゃないか”って思ってもらったら嬉しいけど、同時にプレッシャーも感じているんですよ。うちでは”良い”と思った傘は「この子」と呼んで子供のように大切に扱っています。お客さんにも良い傘がある時は『今日は良い傘あるよ』って言うけど、ない時には『今日はない』ってハッキリ言います。」

――梅雨時期は傘が大活躍しますが、日頃の傘のお手入れなどはどうしたら良いのでしょうか?
「傘を使い終わって干す際には、必ず風通しの良い所で陰干ししてください。
強い日光では生地の防水が劣化してしまいます。
よく、傘を閉じたまま干す方もいますが、それでは完全に乾かない場合もあります。
雨続きで外に干せない場合でも、広げた傘をお風呂場などに置いて干す方法だと毎日干せますよ」

――辻屋さんはどんなお店ですか?
「うちはお客さんとのコミュニケーションを大切にしてきた店ですね。
会話をしながら、お客さんの好みや求める傘を見つけていきます。
常連さんはほとんど何も買わずに、ぼくらと雑談しに来る人が多いくらいです。
うちはそういった接客があるから、今まで生き残ってきた店だと思います。
お客さんがほしがる商品が店にないのが嫌で、小さい店内ですが様々な種類の傘を揃えていると思います。
“辻屋さんで買った傘を他の人に誉めてもらったよ”って言って貰えたら嬉しいですね。買わなくてもいいから一度店に足を運んで、相談してもらえるだけでも歓迎します」

日本では昔から傘は”末広がり”な縁起物とされているので、贈り物に買って行くお客さんも多いそうです。
この時期は素敵な傘の贈り物、喜ばれるかもしれませんね。
傘について深く考えたことのない方も、昔ながらの気楽にお話ができるお店で、自分にピッタリの一本を選んでみませんか?

●辻屋●
場所:中野区中野5-60-8
営業時間:10~20時
定休日:木曜日(不定休)