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2023.01.06
年末年始特別インタビュー記事~「中野サンプラザが愛された理由」後編
——「愛される施設」という点において、中野サンプラザは地域との繋がりがとても大きいように感じますが、具体的にどのようなことをされていましたか?また、地元との関わりの中で気を付けている点などはありますでしょうか?
中野というまちは特にイベントや行事が多くある地域だと個人的に思います。
中野には百以上の町内会があり、地域の繋がりを大切にしていますよね。その多さには当初驚きを感じましたが、それぞれの町内会で色々な活動をされていて、あたたかみがあって下町情緒あふれる、そういう街だと思いますね。
中野の方々は嘘や裏表がなく、本音のお付き合いを望む方が多いかもしれませんね。あまり杓子定規に付き合うと窘められることもあります。なので、私たちも正直なお付き合いをし、それに相手側も同じように返してくださると感じます。
コロナ渦で開催を見合わせているイベントも多いですが、「中野氷川神社例大祭」では、数年前に「中野サンプラザ」というロゴが入った法被を作らせて頂きまして、打越町会の方々や若いスタッフと一緒にそれを着てお神輿を担がせて頂きました。
「新井薬師梅照院節分会」ではご住職たちが中野サンプラザに集合し、その後お練り行列がサンプラザ広場からスタートします。実は私たちも毎年豆まきに参加させてもらっていました。
「中野チャンプルーフェスタ」や「中野にぎわいフェスタ」では、サンプラザ広場をイベント会場として利用してもらい私たちも楽しませて頂きました。
「中野ランニングフェスタ」では当社の社長を中心にチームとして参加をさせてもらっています。実は社長は毎回出場していまして、私もイベントの初年度にチームの一員として走ったことがありますが、翌年からは応援団としての参加をさせて頂いております(笑)
地元の人間ではない私たちですが、まちの一員として中野の方々は迎え入れてくださりました。まちによっては、なかなか受け入れてくれない地域もあるかと思いますが、中野の皆さんは凄くあたたかく、イベントにも関わらせて頂きました。その中で地域の方々お声を頂くこともあるのですが、良いご意見からこちらが困ってしまうようなご意見まで色々な生のお声を頂戴しました。そんな色々な叱咤激励を頂き、もっともっと愛されるサンプラザになるための改善の材料にさせて頂いたりしました。
——地域の方々が参加した「サンプラザ大使」の結成経緯は、どのようなものだったのでしょうか?
2010年に「サンプラザ大使」と言う名称で、サンプラザの応援団の結成をさせていただきました。
私たちも「もっと中野サンプラザを利用して頂きたい、魅力を知ってもらいたい」という気持があり、そして地域の方たちも「使いたい、知りたい」という気持があって、話していくと双方の気持ちが一致した瞬間がありました。中野サンプラザも「サンプラザ大使」があった方が良いと思うし、中野の地域の方々もそういったご要望があればさっそく結成しましょう!と結成されたものです。
メンバーは中野に100あまりある町内会会長様、経済四団体(商工会・商店会・工産会・法人会)の長の方々です。メンバーの皆様とは当社の営業スタッフが窓口となり営業活動をさせていただいており、また年1回のペースで当社宴会場に大使の皆様にお集まりいただき情報交換会を開催してきました。多くの大使の方々は自らのご利用の他、多くのお客様をご紹介いただき、ここでも多くの叱咤激励も頂きました。
——大濱さんの中で、中野サンプラザでの忘れがたい思い出やエピソードはありますか?
着任した当時の出来事で今でも記憶に新しいのですが、レストランである諸団体の宴会後の二次会での場面でした。当時、レストラン経験が浅く若いスタッフが二次会に参加されていたお客様の上着に赤ワインを誤ってかけてしまいました。若いスタッフはお詫びをし、お客様にかけてしまった赤ワインのシミを拭く作業を一生懸命しましたが、お客様はご立腹でした。
私も報告を受けてお詫びとともに、お客様が何を求めていらっしゃるのかをを伺ったところ、そのお客様は寛大で「しまった事は仕方がない、しかし若いスタッフにだけ対応させ、上司らしい人はだれ一人として対処しない。それでは若いスタッフが可哀想だ」という事にまずご立腹されていたのです。また、お客様は二次会後に次の用事に出かける予定があり代替えの洋服も求めていらっしゃいました。
幸いにも中野サンプラザには各部門の多種な制服のストックがあり、種類やサイズを含め何着も持って行き、空いていた客室にご案内し着替えをして頂き、汚れたシャツも近くのお店でスタッフに購入してもらって新しい物をお渡ししました。汚れてしまった洋服についてはクリーニング店が閉まっている時間帯で頭を悩ませていましたが、二次会に参加されていた別のお客様にナイト宅配クリーニングを紹介して頂き、翌朝きれいにクリーニングされた洋服をお客様の元へお詫びも兼ねお届けしました。
その際にお客様は「若いスタッフを責めちゃダメだよ。周りがもっと若いスタッフをフォローしなくちゃね。そして代替品などを用意してくれたから大丈夫だったよ。ありがとう」と言って頂けました。その後1週間くらいしてから電話があり、そのお客様がレストランでの食事の予約を入れてくださり、それがお付き合いの始まりとなりました。
そのお客様はそれからレストランの顧客となってくださり、さらにはご子息様の婚礼も中野サンプラザを利用頂きました。しかもかなりの大人数のご婚礼で、もしかしたら新宿の大きなホテルなどの方が会場として適していたかもしれません。それでも、お客様が当社の大宴会場で窮屈な状態でも選んで使ってくださって、とても印象に残る出来事でした。
私からするとこれも特別な事ではなく、中野サンプラザとしてはごくごく当たり前の事をしただけだと思っていて「お客様は何を求めていらっしゃるか?」を伺い、今出来得る最大限の行動を提案し実践しただけなのです。それがきっかけで長いお付き合いができたという意味で印象深いエピソードですね。
——大濱さんの考える「愛される施設」とは、どういった場所だと思われますか?
自分の仕事に誇りと自信もち、それが表情に表れて仕事に臨むスタッフが多く従事し、働くスタッフも家族とともに安心して施設を利用したくなる。そんな施設が「愛される施設」と思います。
スタッフがそれぞれ食事などをする機会があった時に「それだったら自分が勤めている中野サンプラザで食事しようよ」と言って自ら使いたいと思わないと、やっぱりお客様に自信を持ってお勧めできないじゃないですか。そういう施設でスタッフが働いているというのが、愛される施設の1つの条件かな、と思いますね。そして、そういったスタッフが多くいる。自分の家族や友達を連れて行きたい、連れて行ったら“絶対に喜んでくれる”と考えられるのが、私が考える愛される施設の定義かなと思います。
——最後に中野サンプラザを愛する方々へ向けた、メッセージをお願いします。
中野サンプラザも開業50周年を迎えられましたのも、中野の地域の皆様をはじめとする多くのお客様のご支持のおかげです。
感謝と言う二文字ではおさまらないくらい、ありがたい思いでいっぱいです。
閉館の日までスタッフ一同、更に「愛されるサンプラザ」を目指し全力で頑張ってまいりますので宜しくお願い致します。